人気ブログランキング | 話題のタグを見る

暮れ逢い

暮れ逢い_e0172635_10160582.jpg

原題を直訳すると「約束」らしく、この日本語が聞き慣れないので検索してみるも、やはり造語のよう。
意味が今ひとつわからない。
内容は古典的な恋愛ものなので、複雑ではありません。
逆にもう少しなにか・・・と現代に生きる私などは欲張ってしまいます。
待つことで正当化しているけれど、気持ちの上では紛れもなく不倫で、男はこの上なく薄情でエゴイスティックに映る。
優秀で勤勉な男だし、苦労して自分で築き上げた地位だと思っているかもしれないけど、女の夫から沢山のものを与えられている。
恩のある人の妻を奪おうとするなら全てを捨てなければ美しい純愛と言えるのか。
もちろん女にも待てとは言われているけれど。
純愛を今の安易な時代だからこそ美しいものとして描くことにそれほどの意味があるのだろうか。
ルコントが大好きだから今でも観たいと思うしこれからも観るとは思うけど、初期のエッジの効いた大人のコメディがまた観られる日は来るのか。
もちろんこの「暮れ逢い」では以前から感じられる 押し殺した感情と息づかいは健在で、だけどそれをこれからも観たいかと言われればそれはどうかな。
輝く若妻がミスキャストて言ってるひとがいたけど、そうは思わなかった。
「それでも恋するバルセロナ」でも知的な印象は好感が持てるし美人というより魅力的な人。
あとは衣装。
どれも素晴らしいし、抑圧された感情が繊細で美しく首の詰まった清楚な衣装に表されているようで。
歳の離れた夫婦。
夫の愛情はアラン・リックマンが十分に伝えている。
手放せない愛情。
こっちの方が引き裂かれた2人より悲しく見える。

by dandanjunjun | 2015-11-23 09:40 | Comments(0)