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日本の悲劇

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木下恵介監督。
夫を失った女が、戦後の荒波を乗り越え、息子と娘を必死で育てる。
息子は医学生に、娘は洋裁学校に英会話教室とくれば、苦労は相当のものだと推測できる。
なのに、この子供たち、母親を恥じている。
感謝の気持ちがないわけではないのだろうが、それ以上に母親を許せない何かがある。
戦後の混乱というものが、なかなか理解しずらい私達世代。
といっても、この映画が製作された12年後に私は生まれている。
なんと目まぐるしい時代だったのかと驚く。
生きることに必死で、自分を成立させるため、なによりそれを優先させるこの時代。
その犠牲になった人たち、おそらく脱落した人、負けた人。
そういう悲劇がこの時代にはたくさんあった。
この母親役の望月優子という女優さん。
社会党から立候補して参議院議員を1期務めたそう。
まさに社会派女優。
Commented by Qtaro-mama at 2012-09-06 22:34
田中絹代が出てなかったかしら?と思ったけど、考えたら、この時、一緒に見たのが同じ木下恵介の「陸軍」で、そちらと勘違いしてました。
それにしても、この時代の母親って凄かったですよね〜。母親といえば、その「陸軍」の田中絹代も忘れられません。もし未見で機会がありましたら是非!

Commented by dandanjunjun at 2012-09-07 10:50
Qママさん
「陸軍」観たいと思ってます。お勧めしてくださるなら尚更ですね!。是非近いうちに。
この時代だからこそだとは思いますが、本当に凄いです。まるで自分はない、全て子供のため。自分だったらと、つい考えてしまいます。子供たちも苦労していることはわかっていても、どうしても悔しく見えてしまいます。特に最後があんな風だと。
by dandanjunjun | 2012-09-06 13:25 | 映画 | Comments(2)