2010年 03月 03日
夏時間の庭
オリヴィエ・アサイヤス監督。
上映中、時間が取れなくて見逃していた作品。
オルセー美術館20周年企画として作られただけあって、美術品がたくさん。
母親の遺した家、美術品、思い出を、3人の子供たちが分け合う。
遺産相続というのは耳にする限り、日本では問題がおきやすいデリケートな場合がありそう。
映画では、3人の兄弟がそれぞれ思惑が異なるんだけど、みんな一様に「決まったことには従う」と言う。
自分の意思は伝えた上で、他の二人の意思が自分とは違うなら受け入れるということだろう。
これってさらっと当たり前のようだが、日本ではそうならない話をよく耳にする。
大切なのは残るものたちが、心地よく過ごせること。
母親もそれを願っていたし、そう仕向ける努力もしていた。
子供には「手放しなさい」ときちんと整理をし、子供もそれに従った。
気持ちが、思い出がないわけじゃないから、寂しさはもちろんあり、それは孫娘までもが感じることだった。
庭で過ごした、家族の思い出はは消えない。
美術品の扱い方も、この映画の魅力かも。
美術館でなく、家庭で家を飾る花瓶。
無造作に価値のあるものとは知らず、庭で摘んだ草花を生ける。
その家で働いた老女に一つ分けるのは、気に入ったものをと。
そのものの価値は、使った人のもので、それが全てじゃないか。
美術品としての価値とは違うもので、とてもとても大切なもの。
私は子供に何を遺そうか(笑)
ものもちの良い私。
主人が独身時代に使っていたと思われる「porter」のバッグ。
くちゃっとなるのが嫌いだけど、捨てるのも忍びなく大切に(笑)しまってあった。
今回、日の目を見たのは、私がバッグ作りを断念したから。
面倒くさくて(笑)
しかし、作ったモノたちをくっつけるものが欲しくて、このバッグに白羽の矢が(笑)
ここのバッグはとにかくポケットが多い。
多すぎて、あることを忘れてしまう。
裏はこんな感じ。
by dandanjunjun
| 2010-03-03 13:58
| 映画
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