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この自由な世界で

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ケン・ローチ監督。
以前ニュースでイギリスの小学校ではクラスで英語が話せない子がたくさんいるっていうのを見た。
様々な人種と言語で教育現場は混乱してる様子が。
もちろん混乱してるのは社会全体だし、ロンドンに限らず沢山の都市では大きな問題になってるはず。
この映画では様々な移民の人たちを相手に仕事を斡旋する会社で働いていた主人公が不当に解雇され、自分で友人と共同で斡旋会社を作るんだけど、だんだん道ははずれていく。
こういうのは綺麗ごとじゃなく需要と供給の関係で、自国にいられない、もしくは自国に仕事がない人、少しでも安い人件費で働いて欲しい雇用主、両者のバランスで成り立つ関係のはずだけど。
ここで問題なのは、「人」としてのモラル。
どんな状況の人に対してでもモラルを欠いてはいけない。
お金を儲けたい、まともな暮らしをしたいと思うのは誰しも「自由」だ。
この主人公も自分がまともに扱われなかったから、労働者を見下してしまう。
「この自由な世界で」っていうタイトルには皮肉が込められてるみたい。
「お前の子供は俺達の子供より偉いのか」不当に扱われた労働者が主人公に復讐する時のセリフ。
ポーランドから働きにきた青年は貧乏なトレーラー暮らしなのに「お礼」のお金を受け取らない。
「お金がすべてじゃない」
自由な世界は自分を見失ってしまう危険な世界なのかも。
Commented by Qtaro-mama at 2009-05-27 00:24
見ていてどこまでやるんだろう?と思ってしまいました。子供が狙われたのもむちゃくちゃ怖かった。
ケン・ローチの新作、明日から公開なのですが、もうちょっと心がほんわりするような話しだったら良いなぁと願ってます。

Commented by dandanjunjun at 2009-05-27 10:19
Qママさん
危なっかしくて、あの友達が去った時気が付くのかと思ったけど。そんなに歪んでしまうものなのか。子供が無事だったのが救いでした。新作観たら感想聞かせて下さいね。
by dandanjunjun | 2009-05-26 15:10 | 映画 | Comments(2)