2012年 07月 26日
おとなのけんか
舞台を観て映画にしようとロマン・ポランスキー監督。
文句なしの演技派俳優人ならばこその密室劇。
コンパクトにまとめてはいるけれど、内容はぎゅっと詰まってる。
11歳の息子同士のいざこざ。
怪我をさせらえらた方の家に怪我をさせた方の両親が招かれる。
お互いの腹の探りあい。
怪我は前歯を2本折るという微妙なもの。
そして微妙な11歳。
日本の11歳と外国の11歳って、ちょっと感覚違うかも。
大人じゃないけど、子供じゃない。
ここも論点の1つ。
手を出すには理由がある。
理由があったとしても手を出すなんて。
最初は下手に出ていた「やった側」の親も次第にふつふつと不満が。
この2組の夫婦の設定も絶妙で、やがて4人が入り混じって不満をぶつけ合っていくことに。
とてもおもしろく観られたのはやっぱりそのリアリティ。
環境は様々違えどもどこの夫婦でも必ず持っている火種がこともあろうに「敵陣」で露になっていく面白さ。
傍からどう見えようと、なにかしらのわだかまりがあるのが夫婦。
しらっと他人事のように受け流したと思えば、烈火のごとく感情むき出しで相手を非難する。
この4人の演技力に引き込まれる。
「子供」という共通点以外なにもない「大人同士」。
妙に気が合うという確立はそんなに高くない。
1つの答えを出すために同じ言葉で話すことだって大変。
なんて大人たちが頭を抱えていても、案外子供たちには大したことじゃなかったり。
現代の親、「騒ぎすぎ」もダメだし「知らん顔」もダメ。
適度な按配で子供を見守らなければ。
by dandanjunjun
| 2012-07-26 14:16
| 映画
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